小学時代の国語
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 国語は、何を勉強すればいいの?何を教えればいいの?と
思う科目かもしれませんね。
 ちょっと軽く受け止められてしまう科目ですが、私は、国語力こそ、
全ての勉強の土台、基礎、基本・・・となる学力だと感じてきました。

 かなり、偉そうなことを言っていますが、「絵本とおはなしの世界」を全て読んでくださった方々は、国語力に、かなりのぐらつきがある(^^;)ことを、気付いていらっしゃると思います。

 そうです!
私は、国語力をしっかり身に付けなければいけなかった小学時代に、
英語を勉強しはじめてしまったのです。
 私自身の国語力の土台、基礎、基本が、時々揺らぐのを
痛感しています・・・。

 そんな私が、小学上級生に国語を教えていいの?と
思ってしまいますが・・・、
わが子の子育てでも、試してきた「国語力強化」の方法を
塾の生徒たちにも伝えてきました。


なぜ国語を勉強する必要があるの?と子どもに聞かれたら・・・ 

 夏休みに小学6年生の男児たちが、
「ボク、夏期講習で国語が一番、コマ数多いんだよ!なんで〜?」や、
「夏期講習で国語、こんなにいらないんだよな〜」
と不満気に言ったことがありました。

 通常授業でも、小6の生徒たちからは、
「なんで国語勉強するの〜?」と
言われてしまうことが時々あります。

 私は、
「国語力は、算数や理科の問題を解くときにも必要でしょ。
国語力が足りないと、問題文や説明文を理解できなくて、
分からなくなっていくのよ。社会でも必要。大人になったときに、
電化製品の説明書がちゃんと理解できなかったら、取り扱いを間違えて、
事故のもとだし・・・。
悪い人の話にだまされちゃうかもしれないし・・・。
国語をしっかり勉強することは、生きていくのに、大切なの。
外国語を勉強するときも、自分の国語力以上の外国語力は
つかないものよ」
と答えます。



小学6年生の国語理解の傾向・・・

 私が担当してきたのは、主に小学6年生です。
小6になると、文法もある程度理解していて、「接続詞」などは正確に使えるようになっている生徒が多いです。

文章問題で、適切な接続詞を記入する問題は、正答率が高いです。


『熟語の組み立て』は、
「上の字が下の字を修飾するもの」(例)青空・強力・高山など
「下の字が目的語になっているもの」(例)登山・読書・乗車など
上記の2種類を混乱している生徒が多いです。


『文の成分・組み立て』は、
「主語・述語」では、主語が「は」以外だと、考え込んでしまう生徒もいます。
「文節を区切る」問題は、演習をするごとに、理解していく生徒が多いです。
「単文・重文・複文」では、複文の理解に苦しむ生徒が多いです。
「複文」は、例えば、
「母が作った料理は、おいしかった」という文です。

中学3年英語の「関係代名詞」や「過去分詞」の文にあたります。
この英作文で苦しむ中3生は、けっこういます。


『ことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語』
これらの言葉を”楽しい”と感じる子は多いです。
宿題にしたり、小テストをしたりして、1つでも多く覚えるように
指導しています。


『作文』
小学生に作文を書かせると、一文が長くなることがよくあります。
一文が長くなると、主語と述語の不一致が起きます。
読点(、)や句点(。)を付けるのも苦手な子が多いです。
全体的に、文をダラダラと書く子が多いと感じています。


『感想文』
感想文も、ダラダラとあらすじを書く子が多いと感じています。


『漢字』
私が小6の男児を担当することが多かったからかもしれませんが、
漢字の書き取りが汚い子が多いです。
筆順通りに丁寧に書くように指導してきましたが、
エ〜って思う漢字を書く子が多いのにビックリします。



国語の基礎力をつける勉強・・・
(1)教科書を音読する
(2)教科書を書き写しする
上記、2つの作業を私は、大切にしています。
小学低学年から実行できるといいと思います。
単純作業ですが、この2つには、いろいろな要素が含まれています。

文章を味わうことができる。
文字を丁寧に、速く書くことができるようになる。
漢字を覚えられる。
良い文章を書くことができるようになる。

 なかなか本を読まない子も、教科書の短めの文だったら、
読めると思います。
 そこから興味が湧いて、読書につながれば万々歳ですが・・・。
音読は、脳の活動を活発にするとも聞きます。
 是非、お母さん、お父さんが子どもの音読を聞いてあげてください。


 小学生年齢は、落ち着きのない子が多いですが、書き写しを続ける
ことで、落ち着きも備わってくると思います。
継続が大切です。

 書き写しを続けていくと、最初の頃は、大きな文字で書いていた子も、
だんだんと大人が書くような文字で、行内に書けるようになってきます。 
 もちろん、成長に時間がかかる子もいますが、継続が大切です。




 音読に良さそうだと思うので 「生活術」の「英語入門」でも
紹介した本を以下に載せておきます。


参考資料
・「それ ほんとう?」 松岡享子・作 長新太・絵 (福音館書店)
・「にほんご」 安野光雅、大岡信、谷川俊太郎、松居直・著 (福音館書店)
・「のはらうた」 工藤直子とのはらみんな (童話屋)
・「いちねんせい」詩集 谷川俊太郎 (小学館)
・「これはのみのぴこ」 谷川俊太郎・作 和田誠・絵 (サンリード出版)
・「いまはむかしさかえるかえるのものがたり」
松岡享子・作 馬場のぼる・絵 (こぐま社)
・「ぐりとぐらのあいうえお」 なかがわりえこ (福音館書店)

『声にだすことばえほん』 シリーズ全17冊(ほるぷ出版)
・「おっと合点承知之助」 齋藤孝 著
・「えんにち奇想天外」 齋藤孝 著
・「寿限無」 齋藤孝 著
・「春はあけぼの」 清少納言 作、 齋藤孝 編集
・「ゆく河の流れは絶えずして」 鴨長明 作、齋藤孝 編集
・「祇園精舎」 齋藤孝 編集
・「おくのほそ道」 松尾芭蕉 文、齋藤孝 編集
・「生麦生米生卵」 齋藤孝 編集
・「初恋」 島崎藤村 詩、齋藤孝 編集
・「サーカス」 中原中也 詩、齋藤孝 編集
・「知らざあ言って聞かせやしょう」 齋藤孝 編集
・「外郎売」(ウイロウウリ) 齋藤孝 編集
・「吾輩は猫である」 夏目漱石 文、齋藤孝 編集


・「小倉百人一首」 21世紀によむ日本の古典シリーズ (ポプラ社)
・「齋藤孝の親子で読む古典の世界」 (ポプラ社)
・「万葉集ほか」21世紀版少年少女古典文学館シリーズ (講談社)


 「それ ほんとう?」は、50音のそれぞれの音から始まる言葉で
文章ができています。
『あ』から『わ』まで、楽しいことば遊びの本です。
 この本は、読み聞かせのとき、半端な時間に『あ』だけを読んだり、
『か行』だけ読んだりしていました。
 小学5、6年生の児童たちも楽しんでいました。

 「にほんご」は、著者たちが考える理想的な小学校1年生の
国語教科書です。
『読み』『書く』ことよりも、『話す』『聞く』ことを先行させた内容に
なっているそうです。

 「のはらうた」は、詩集です。詩の作者名が楽しいです。

 「これはのみのぴこ」は、ナーサリーライムの中の「これはジャックの
たてたいえ」に似ています。
 保育園で働いていたとき、よく園児に読んであげた人気の一冊です。
「これはジャックのたてたいえ」のように、身振り手振りをいれて遊ぶと、
もっと楽しくなります。
自分で勝手に考えて振り付けしました。

 「いまはむかしさかえるかえるのものがたり」は、言葉の中に沢山
『かえる』が使われています。

 「ぐりとぐらのあいうえお」は、ぐりとぐらの可愛いイラストと一緒に、
リズムよく50音を楽しめます。

 「おっと合点承知之助」は、”驚き桃の木山椒の木”などの付け足し
ことばが載っています。
声に出して読むと楽しいです。

 「えんにち奇想天外」は、縁日が舞台となって、おじいちゃんと
子どもたちが四字熟語で会話をしていきます。

 「春はあけぼの」は、清少納言の『枕草子』からの文です。
あとがきで齋藤孝さんが、
『清少納言の持ち味である歯切れのよい文章は、声にだして読んで
みるととても気持ちがいい』と書いています。

 「ゆく河の流れは絶えずして」は、鴨長明の『方丈記』の冒頭文です。
あとがきで齋藤孝さんが、
『一文一文が簡潔にできているという点でも評価が高い』
と書いています。

 「おくのほそ道」は、松尾芭蕉の旅をたどりながら、俳句を楽しむ絵本
です。現代語訳も付いています。

 「生麦生米生卵」は、結婚式の一日を早口言葉にのせて描かれています。

 「初恋」は島崎藤村の詩で、あとがきで齋藤孝さんが、
『美しい言葉による七五調のリズムがテンポよく暗誦しやすい』
と書いています。

 「サーカス」は、 中原中也の詩です。
あとがきで齋藤孝さんが、
『「ゆあーんゆよーん ゆやゆよん」という空中ブランコの音が、
幼児たちの心にすっと入っていった』と書いています。

 「知らざあ言って聞かせやしょう」は、『弁天娘女男白浪(白浪五人男
シラナミゴニンオトコ)』 より弁天小僧菊之助のセリフです。
『弁天娘女男白浪』は歌舞伎の演目の中で一番人気だそうです。
 この絵本の題名を読んだとき、どこかで聞いたことがあるなあと
思いました。
声にだして読んでみると、1ページごとに調子がでてきて、
ドンドンのってきてしまいます。

 「外郎売」(ウイロウウリ)は、『日本に昔からあった早口言葉を
てんこ盛りに詰め合わせた歌舞伎の芸だ』、
『外郎売は早口言葉のお徳用詰め合わせセット』と、
あとがきで齋藤孝さんが書いています。
 1ページめを開いて、「せっしゃおやかたともうすは、」と読みはじめると、
「えんさいと名のりまする。」までイッキに読みたくなります。
 もちろん、途中息継ぎは必要ですが・・・と言うより、外郎売は息の切れを
練習するのにもいいそうです。
 この絵本を開いて、私も学生時代、演劇の練習のときに外郎売を朗読
したことを思い出しました。
 
 「吾輩は猫である」は、夏目漱石の小説です。
あとがきで齋藤孝さんが、
『漱石の文章は、それを身に付ければ、現代の日本語の基本はほぼ
大丈夫になるというほどの質のものなのだ。』と書いています。
 夏目漱石は、私の好きな作家の一人です。『坊っちゃん』、『こころ』、
『それから』など好きです。

 「小倉百人一首」
ポプラ社の『21世紀によむ日本の古典』シリーズは、全部で20巻あります。振り仮名もふってあるし、言葉の説明も文章中の( )内に付いています。
10代の子たちに読んで欲しい古典のシリーズだそうです。

 「齋藤孝の親子で読む古典の世界」は、小学低学年から読める古典の本だそうです。
古文、名言、能・狂言・歌舞伎、論語が載っています。
 福音館小辞典文庫の「全訳 論語」という手のひらサイズの小さい本が
あります。小さいですが、内容は充実しています。
(今は出版されていないかな?)


 「万葉集ほか」は、古典の詩歌集・和歌の巻です。
この21世紀版少年少女古典文学館シリーズは、全部で25巻あります。
 講談社からは、21世紀版少年少女日本文学館(全20巻)や21世紀版
少年少女世界文学館シリーズもあります。
  ページの上部に詳しい説明や図、写真や絵があり、物語の時代背景
や風俗、習慣などへの理解を深めることができます。
 難しい言葉には、行間に説明注があります。作品についての解説も
収録されています。



                           
中学生になると、古典も勉強するので、小学生のうちに
古典文学を読んでおくのもいいと思います。


『21世紀によむ日本の古典』シリーズ全20巻 (ポプラ社)
(1)古事記
(2)万葉集
(3)竹取物語、伊勢物語
(4)土佐日記、更級日記
(5)枕草子
(6)源氏物語
(7)今昔物語(こんじゃくものがたり)
(8)日本霊異記(にほんりょういき)、宇治拾遺物語(うじしゅういものがたり)
(9)方丈記、徒然草
(10)小倉百人一首
(11)平家物語
(12)太平記
(13)御伽草子(おとぎぞうし)
(14)井原西鶴集
(15)奥の細道
(16)近松門左衛門集
(17)雨月物語(うげつものがたり)
(18)東海道中膝栗毛
(19)南総里見八犬伝
(20)東海道四谷怪談

(10)小倉百人一首は、田辺聖子さんの文が楽しくて、歌の解釈だけ
でなく古典の知識や歴史のことも楽しく読めます。

(17)雨月物語は、怖いけど楽しいです。



『 21世紀版少年少女古典文学館 』 全25巻 (講談社)
(1)古事記
(2)竹取物語、伊勢物語
(3)落窪物語
(4)枕草子
(5)源氏物語(上)
(6)源氏物語(下)
(7)堤中納言物語、うつほ物語
(8)とりかえばや物語
(9)今昔物語
(10)徒然草、方丈記
(11)平家物語(上)
(12)平家物語(下)
(13)古今著聞集(ココンチョモンジュウ)ほか
(14)太平記
(15)能・狂言
(16)おとぎ草子・山椒太夫ほか
(17)西鶴名作集
(18)近松名作集
(19)雨月物語
(20)東海道中膝栗毛
(21)里見八犬伝
(22)四谷怪談
(23)江戸の笑い
(24)万葉集ほか
(25)おくのほそ道


(8)「とりかえばや物語」は、田辺聖子さんの文です。物語も楽しいし、
田辺聖子さんのあとがきも楽しいです。
 田辺聖子さんの「むかし・あけぼの 小説枕草子」(角川文庫)を
20年以上前に読みました。
おもしろかった〜って思った記憶があります。

(5)、(6)「源氏物語」は、P戸内寂聴さんの文です。
 文庫版は長いので、小、中学生ぐらいの子は、このシリーズから
読むといいかなって思います。

(13)「古今著聞集ほか」は、阿刀田高さんの現代語訳文です。
古今著聞集、十訓抄(ジッキンショウ)、沙石集(シャセキシュウ)は、
説話集です。
 阿刀田高さんのあとがきを読んでから読むといいかなと思います。
 いろいろな説明文もためになります。
例えば、「ぶきみな絵師」に登場する良秀は、芥川龍之介の名作
「地獄変」に登場する絵師と同一人物だそうです。

 私は随分前に、阿刀田高さんの短編を沢山読みました。
直木賞を受賞した「ナポレオン狂」や「ギリシア神話を知っていますか」
などなど。
怖くて、ちょっとエッチで・・・短編なのでドンドン読み進んでいきました。
阿刀田高さんの文章は”読みやすい”という印象があります。

(15)「能・狂言」
 能は難しいと思ってしまいます。
能のあとがきに「外国人になったつもりで、『へえ、日本ではこういうことを
やってるの。』、『日本というのは、こういう国なの。』という目でそれを
見れば、たとえわからなくても、なんとなく不思議な感じがしてくるでしょう。
そして、この『不思議な感じ』というのが、古典を古典として知るための、
重要な手がかりになるはずです。」と書かれています。

 私は、狂言や雅楽の舞は実際に見たことがあります。
この現代文を読んで、機会があれば、能舞台も実際に見たいと思いました。

 狂言の方は、文が谷川俊太郎さん、絵が長新太さんです。
 狂言に登場する間のぬけた人たちの表情が、長新太さんの絵からも
感じられて楽しいです。



 日本の古典シリーズを2つ紹介しました。
2シリーズとも、小学校高学年ぐらいから読めそうです。
 古典の授業のためや大学受験のためにも、小学生から読んでおくと
いいかなと思います。




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